心臓病の症状だと判断するために心臓病検査
心臓病の場合、症状として主に、1.動悸、2.息ぎれ、3.呼吸困難、4.むくみ(浮腫(ふしゅ))5.胸痛(狭心症)、6.不整脈、および7.心臓の衰弱、といった 、症状が出ます。しかしこれらの症状は、心臓病以外の内臓疾患で生じることもありますし、なんら具体的な内臓疾患がなくても精神的なストレスや不安で生じることもあり ます。そこで、それらの症状が、本当に心臓病によるものなのか、きちんとした検査を受け、専門の医師の判断をあおぐことが大切です。
心臓病が疑われる場合、一般的な診察、検査のほかに必要に応じて、心電図や心エコー図など、専門の検査がおこなわれます。
●一般的な診察・検査
・問診(病歴、現在の症状、などを聞く。)
・聴診器の身体的な所見。
・血液、尿の検査所見。
・胸部X線検査。
●心臓病の専門の検査
・心電図・・・心筋での電圧の変動を身体の表面からとらえる検査で、あらゆる心臓病で必須の検査です。心筋のさまざまな変化が明らかになります。特に、不整脈、心筋梗 塞、狭心症には欠かせない検査です。
・運動負荷試験・・・労作狭心症をはじめとする、虚血性心疾患に有用な検査です。安静時には検出できない心筋の虚血(「虚血(きょけつ)」とは、心筋(心臓の筋肉)に 必要なだけの血液が冠動脈(かんどうみゃく)から供給されなくなってしまうことをいいます。冠動脈の動脈硬化が原因によるものです)を、運動を負荷して心筋の酸素消費 量を増やすことによって誘発し、冠動脈からの血液の供給の不足を調べるものです。
●そのほか必要に応じての検査
・ホルター心電図
・心エコー図
・心臓カテーテル検査
・心音図
・心臓核医学検査
ホルター心電図
心臓病が疑われるときに欠かせない検査が、「心電図」です。心筋での電圧の変動を身体の表面からとらえる検査で、あらゆる心臓病で必須の検査です。心筋のさまざまな変 化が明らかになります。特に、不整脈、心筋梗塞、狭心症には欠かせない検査といえます。心電図をとると、虚血性心疾患ならばそれ特有の心電図変化が現れるのですが、た とえ狭心症であっても、このような変化がみられるのは、発作の起こっているときだけです。
発作の起こっているときにしかみられません。そこで、通常の心電図検査ではとらえにくい心電図の変化を解析するためにおこなわれるのが、「ホルター心電図」です。ホルター心電図は、日常生活中の心電図を連続して記録します。携帯型の装置で24時間心電図を記録するのです。安静にしているときに出る狭心症発作も把握することができ るだけでなく、どのようなときに発作がおこっているかも把握できます。
磁気テープに記録された心電図は、解析装置にかけられます。この検査は、安静狭心症や異型狭心症、無症候性心筋虚血の診断、およびふつうの心電図ではとらえられない不 整脈やさまざまな発作の診断に有用です。また、生活指導やリハビリテーションの基準の作成にも役立てられます。
ただし、このホルター心電図でも、すべての発作をとらえられるわけではありません。機器をつけている安静時に発作がおきない場合、空振りに終わってしまうからです。そ のようなときには、冠動脈造営検査など、ほかの検査がおこなわれます。
心エコー図
心臓では、心膜、心筋、心内膜、弁、血液はそれぞれ密度が異なることから、超音波を当てるとその境界から反射波が発生します。心エコーとは、この性質を利用したもので す。レーダーや魚群探知機などと同じ原理を用いて人間の耳には聞えない超音波をあてて、その反射波を捕らえて記録する検査法です。
心エコー図からは、弁の変化、心室腔の拡大・狭小化、壁の肥厚、壁の運動、心膜液の貯留、および心臓の壁や弁に付着している血栓や心内膜炎で生じているいぼに関する情 報が得られます。心エコー図を用いると、心臓の内部構造と動きを患者さんに負担をかけることかなく、身体の外側から観察することができます。このため、心臓病の場合には、心電図と並び 、基本的な検査法とされます。
心音図と心臓カテーテル検査
心臓病の専門の検査には、心電図、運動負荷試験、ホルター心電図、心エコー図、心臓カテーテル検査、心音図、心臓核医学検査、などがあります。基本は、「心電図」です が、それではとらえきれない小さな発作や安静時の狭心症など、を調べるためにほかの検査をおこない、総合的に判断されます。心電図や心エコー図では患者さんの負担がか からないのですが、心臓カテーテル検査などは、患者さんへの負担が大きいため、最終的な検査となります。
(心音図)
心音図とは、たとえば、聴診器で聞こえる音をグラフに描いたようなものと考えることができます。心臓の拡張や収縮にともなって弁が開閉するときの心音はもちろん、弁膜 症や先天性心疾患などの異常な音を詳しく調べることができる検査なのです。
(心臓カテーテル検査)
弁膜疾や先天性心疾患、および心臓にかかわるすべての疾患に応用される検査です。
冠動脈の狭窄や閉塞のある場所も詳しく調べることのできる検査ですが、身体の表面から中の様子を探ることができる心電図や心エコー検査とくらべ、患者さんの負担が大き くなります。そのため、心電図やエコー検査、ホルター心電図などでもわからない場合の、最終的な検査として用いられる場合が多いようです。
心臓から離れた手足の静脈や動脈からカテーテルと呼ばれる細い管を入れて、心臓のなかや、さらには肺動脈にまで挿入することで、それぞれの部位の血圧や血液の酸素濃度 を測ることができます。
さらにこのカテーテルからヨードの入った造影剤を入れてX線画像を撮ることもあります。それにより心臓内腔の形や動きまでとらえることができるのです。